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Los Angeles – Cecil Hotelの怪――死の直前、彼女はエレベーターで何を見たか

      2016/07/08


ロサンゼルスは不名誉なことにアメリカ合衆国を代表する犯罪都市だ。Los Angeles Homeless Services Authority(ロサンゼルスホームレスサービス局)によれば、現在ロサンゼルスにはおよそ47,000人のホームレスがいるという。2015年の9月にはホームレス問題によって非常事態宣言が出されたことも記憶に新しい。

ロサンゼルスには有名な観光地リトル・トーキョーがあるが、すぐ近くにSkid rowと呼ばれる極めて危険な犯罪多発地域がある。そしてそのSkid rowにはCesil(セシル)という今となっては有名なホテルがある。自殺や殺人という悲惨な事件が多発した、いわくつきのしろものだ。

若い女性が貯水タンク内に浮かんでいた

ことはホテルの宿泊客が「水の出が悪い」と水の供給に関してクレームをつけたところから始まった。

さっそく屋上にある貯水タンクを調べてみたところ、当時21歳のカナダ人女性Elisa Lamさんが水に浮かんで死亡しているのが発見されたのである。

彼女は発見される三週間ほど前にセシルホテルで見かけられて以降、行方がわからなくなっていた。LA市警は写真を公開し、何らかの事件に巻き込まれたものとみて捜査を行っているところであった。

あまりにも奇怪な行動、そこはかとない不気味さ

彼女がホテルをチェックアウトする予定の日に記録された、エレベーター内での映像が残されている。

この数分間の画質の粗い監視カメラの記録映像が、のちに世界的に大きな波紋を呼ぶことになる。

実際の動画を見てみよう。

Elisa Lam Video

最初はなにごともなく普通にエレベーターに入ってくる。

グレーのシャツの上にジッパー付きの赤いスエットシャツを着て、黒のショートパンツとサンダルを履いているのがわかる。

CH_ElisaLam (1)

身をかがめてボタンを押す。

CH_ElisaLam (2)

このあたりまでは特におかしなことはない。あるとすれば、なぜかエレベーターのドアが閉まらないことくらいだ。

CH_ElisaLam (3)

突然出入り口から身を乗り出して、キョロキョロと周囲を見渡し始める。誰かいるのだろうか? 姿は見えない。

CH_ElisaLam (4)

そっとエレベーター内に戻ると、壁に沿ってじりじりとコントロールパネル近くの角へ寄り、身を隠すようにしながら、じっと外を見つめる。

ふたたび、何を思ったのか抜き足、差し足、忍び足で、ゆっくりと出口へ向かう……

CH_ElisaLam (6)

バッ! と小さくジャンプして外に躍り出る! しかし見渡せど誰もいないようだ。彼女は何かの存在を感じているのか?

CH_ElisaLam (7)

そのまま少し外をうろうろする。なぜか入り口の前で直立して待機。

CH_ElisaLam (8)

再び中へ……

CH_ElisaLam (9)

突如、今度は手当たり次第にスイッチ類を押しまくる。何かを恐れているのか?

CH_ElisaLam (10)

必死でボタンを押すが、なぜかエレベーターはうんともすんともいわない。ドアが閉まる気配はない。

CH_ElisaLam (11)

急にまた外に出て、なんとも表現が難しい、奇妙な身振り手振りを始める。誰かと話しているのか? しかし、ほかの人の姿はない。

CH_ElisaLam (12)

見ようによっては手話のようにも見えるが、おそらく違うと思う。何かをなでまわすようなしぐさ。彼女は何を見ているのだろうか?

CH_ElisaLam (13)

やがて諦めたように、ぼんやりとした足取りで、ゆっくりと画面から消えてゆく。

CH_ElisaLam (14)

あとには静寂が残った。と、突然ドアが閉まり始める。さっきまでは何をしても閉まらなかったのに?

CH_ElisaLam (15)

その後、誰もいないのに、また勝手に開き始めるエレベーターの扉。音声がないのでわかりづらいが、勝手に昇降しているのか?

CH_ElisaLam (16)

そして閉まる……これが何度か繰り返されて映像は終わっている。

CH_ElisaLam (17)

その後、彼女は何らかの理由で屋上の貯水タンクに入り、(発表によれば)不慮の溺死をとげることになる。

死因は溺死で、双極性障害が重要な要因となった……と、検視官は結論づけた。

しかし残された大きな謎

映像を見るだけでもなんとも言えない不気味さが漂っているが、この事件には不可解な点が多い。

  • 薬物反応は見られなかった
  • 発見時タンクの蓋は閉まっていた
  • その蓋は内側から閉めることは困難であろう、重い蓋であった
  • 屋上へ行くには非常階段を使わなければならなかった
  • その途中で、どうしても扉に施された警報装置つきのロックを解除する必要があった
  • 扉を開けることができるのはホテルのスタッフだけだった
  • スタッフは彼女が誰かと一緒にいたところを見たことがなかった

これらは未だ解決をみていない。

ご冥福をお祈りいたします。

 

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