お金をドブに捨てている! O脚治療の真実
2016/07/03

厳密な統計をとったわけではないが、どうも日本人にはO脚の人が多いようだ。それを治療できるとうたう接骨院や整体院も多数存在している。ところが、何年たっても治らず、それどころか関節や筋肉に痛みまで出始めるしまつで、お金を払って施術を受け続けた人から聞こえてくるのは、しかしだいたいがこんな感じの残念な体験談なのだった。
そもそも本当にO脚は解消できるのだろうか?
金銭的に余裕のある売れっ子の芸能人ですら、そしてスタイルが命のモデルですら治すことができていないようだが、彼らはひとえに努力が足りないだけなのだろうか?
概要
親の責任!? 原因は幼児期に!
確かに日本人は遺伝的にO脚になりやすい
どうやら日本人は遺伝的にO脚になりやすい傾向にあるようだ。しかし、より大きな原因は別にある。
それは、幼児期にもかかわらずハイハイはみっともないものとして、できるだけ早く歩かせたいと願う親の子育ての姿勢だ。
親に手で支えられてちょこちょこ歩く幼児の姿はかわいいかもしれないが、実はその行動は幼児に余計な負荷をかけており、そのせいで股関節がおかしな角度になってしまったり、膝の骨の発育が阻害されてしまったりするという。
このような親の行動が、子供がO脚のまま成長してしまう要因となっている。
もちろん個人差は多分にあるが……
多くの場合、一人歩きを始める年齢は一歳と一ヶ月~二ヶ月くらい。それまでに無理に歩かせようとすると、筋肉が鍛えられるどころか、将来のコンプレックスの原因を作ってしまうことになる。
ただ、幼児期の脚の形は思いのほかダイナミックに変化するもので、一歳から一歳半くらいまでの間にO脚になってしまうことはめずらしいことではない。そのため、その時期の脚の状態に過度に敏感になる必要はないが、しかし二歳から四歳になっても自然に矯正されない場合、一般的には要治療という判断になるようだ。
それで結局治るの、治らないの
基本、治ることはない
残念ながら、遅くとも十四歳までに自然に矯正されることがなかったO脚はまず治らないというのが、今のところの医学上の見解のようだ。幼児は三歳から五歳ごろ一時的にX脚になるが、六歳以降はほぼ大人の脚の形となってゆく。この時点でO脚が全く解消されていない場合、治療は困難となる。
当然ながら成人してのちも同様で、外科的手術を用いるほかには、はっきりとした改善が認められる治療法はないようだ。そしてそれに関しても、変形性膝関節症など膝関節が壊れて生活に支障が出るレベルでなければ、ふつう手術の対象とはならないもよう。
現代医学における具体的なO脚治療法
それには大きくわけて二種類ある。
- 人工膝関節置換術
膝を切開して変形など損傷のある骨を全て除去し、そのスペースに人工関節を固定する。 - 高位脛骨骨切り術
膝の少し下の骨に切れ目を作り、そこに人工骨を入れ、癒合するまで金属で固定する。
聞いているだけで膝が痛くなる感じがアレだが、いずれにしても一筋縄では解決できないコンプレックス、それがO脚なのであった。
ちなみに、これら二つの手術は高額医療費適用。
参考
http://www.jinko-kansetsu.com/knee/replacement.html
http://kansetsu-life.com/comm_rept/3_34.html
整体、矯正サンダル、怪しい器具、グッズ
ここまでくると、どれもこれもが怪しいしろものに見える。効果があったとする眉唾の体験談。
本当なのだろうか?
これらは効果が認められていないばかりか、ことによると関節に強い負荷がかかって、よりいっそう問題を拡大してしまうおそれがある。
ここはひとつ冷静になって、つまらないものにお金を投じるのはもうやめにしようよ、というわけだね。
しかし、頭ではわかっていても藁にもすがってしまうのが、深刻に悩んでしまった人間の心の脆弱さというもの。
一度、徹底的に奇跡的な回復法を探し求めてみるのも、吹っ切れるためには必要なことなのかもしれない。
コンプレックスの原因が治らなくともそれを個性として魅力に感じてくれる人もいる。
ここでも気の持ちようというのは重要になってくるのだね。
悩むのではなく、自分の良いところをより良くすることを心がけたいものですな。
まとめ
O脚はまず治らない
気にしないのが一番。
それでは失礼いたします。